T-Designのシマノ20メタニウム/22バンタム専用のマグネットブレーキを導入してみました。
専用ユニットを取り付けることで、純正スプールのままメタニウムをマグネットブレーキ化できる便利なパーツです。
今回、このマグネットブレーキを22メタニウムシャローエディションに組み込み、純正スプールとアベイルスプールで試してみましたので、その使用感を解説したいと思います。
20/22/23メタニウムや22バンタムをマグネットブレーキ化しようと検討している方の参考になれば幸いです。
この記事の内容
メタニウムをマグネットブレーキ化に至った背景
初めに22メタニウムをマグネット化に至った経緯を説明します。
シマノのリールはSVSの特性上、軽量ルアーや撃ち物がバックラッシュしやすいと感じる方も多いのではないでしょうか?
SVSは遠投で抜群の性能を発揮しますが、近距離ではブレーキ力が不安定でピッチングやスキッピングでラインが膨らみやすく、サミングに気を遣うことが多くなりますよね。
近年、小型プラグや5g〜7g程度の軽いリグをショートキャストで使う場面が多くなりました。
そのような用途は「22アルデバランBFS」でも可能なのですが、剛性やラインキャパに不安があったり、22メタニウムの純正スプールだとしても投げ辛い場面が出てきます。
そこで、22メタニウムをマグネットブレーキ化してベイトフィネス仕様にできないかと思いT-Designを導入しました。
また、20メタニウムではなく22メタニウムを選んだ理由は、22メタニウムにはジュラルミン製ギアが入っているため、軽量ルアーはこちらの方が軽快に扱えるからです。
そもそも、ダイワを使えば解決する話ですが…、シマノ派としてはシマノでマグネット化したい!という思いで久々のリールカスタムにチャレンジしてみました。
T-Designマグネットブレーキインプレ
ここからは22メタニウムシャローエディションに組み込んで、実際に釣り場でキャストした使用感を解説していきます。
初めに純正スプール、その後に「アベイルマイクロキャストスプール(20MT42R)」の順に投げ比べてみました。
22メタニウム純正シャロースプール
純正スプールで使った印象は、レスポンスとフィーリングが大幅に向上します!
今回はフロロ10lbを巻き、5.5gのソウルシャッド58SPや5gのコイケ13mmのモリケンリグで試しましたが、キャストしたルアーが滑らか且つスムーズに飛んでいきます。
SVSよりもレスポンスとフィーリングが明らかに向上しており、マグ化でここまで変わるのかと正直驚きました。
SVSユニットが無いことでスプール自体が軽くなったことも影響していると思いますが、SVSの不安定感やピーキーな感じがなくなり、軽いルアーがストレスなくキャスト可能です。
10g以上の撃ち物やハードルアーでも感覚は同じで、ピッチングやスキッピングでもバックラッシュしにくく快適そのもの。
ブレーキ設定を最大にするとサミング不要なほどブレーキが強くかかりバックラッシュとは無縁になります。
ロングキャストでは飛距離が伸びにくく物足りない印象ですが、マグ化でリールが生まれ変わったと言っても過言ではありませんでした。
アベイルマイクロキャストスプール(20MT42R)
T-Designのマグネットブレーキは純正スプール用ですが、アベイルやKTFのスプールでも使えるのでは?と思い、まずは「アベイルマイクロキャストスプール(20MT42R)」を購入して試してみました。
アベイルには「MB-20MT」という製品もありますけど現在入手困難なため、T-Designで代用した形となります。
アベイルのスプールで使った印象では、純正スプールよりもレスポンスとフィーリングが更に向上し、ベイトフィネス並みの性能に変貌します!
3.5gのスモラバ、2.7gのダウンショットなど、ベイトフィネスリールでしか扱えないルアーやリグが快適にキャスト可能です。
5g以上なら純正スプールのままでも十分ですけど、ベイトフィネス機として使うならアベイルのスプールを入れた方が断然快適でした。
マグネット化によるデメリット
マグネット化して使っていると気になる点も出てきました。
ショートキャストではとても快適なのですが、ロングキャストになるとキャスト後半に失速して飛距離が伸びません。
その失速を補おうとしてブレーキ設定を弱めると、キャスト直後のブレーキ力が足りずバックラッシュしてしまうことがありました。
そのため、ロングキャストは向いておらず、近距離〜中距離でしか活かせません。
ダイワならインダクトローターが可変ストロークして初動を抑えつつ後半の伸びを実現しており、シマノならSVSシューがブレーキパイプに摩擦することでバックラッシュを防ぎ飛距離を伸ばしています。
T-Designのマグネットブレーキは常に一定の力でブレーキがかかっているので、どうしても苦手な領域が出てくるわけですね…
普通に釣りをする分には気になる程ではなく、割り切って使えば何の問題もありませんでした。
ブレーキ設定について
ここではブレーキ設定方法についてご紹介します。
T-Designのマグネットブレーキは、SVS同様に外部ダイヤルを使ってブレーキ力を調整することができます。
SVSインフィニティのダイヤルは無段階に調整でき、マグネットブレーキながらSVSのように設定を突き詰めることができるのもメリットです。
まず、純正スプールとアベイルスプールではブレーキ設定が異なります。
メカニカルブレーキは0ポジションとして、純正スプールは外部ダイヤルを4〜5、アベイルは5〜6の範囲が最適です。
ラインの種類やルアーウェイトによって設定は多少変わってきますけど、ダイヤルを少し回すだけでもブレーキ力が大きく変化しますので、少しづつ調整する必要がありました。
アベイルは純正スプールより設定を強くする必要があるのは、ラインキャパが少なくスプールの溝が浅いため、電磁誘導が生まれる範囲が狭いからだと思います。
もし「20MT42R」ではなく「20MT24R」だったらブレーキが効かず使えなかったかもしれません。
取り付け方法
取り付け方法については、T-DesignのYouTubeに最新の動画が公開されていますので、こちらを参考にしてみてください。
実際に取り付けた感じでは、マグネットブレーキの取り付け自体はとても簡単な作業でした。
純正スプールからSVSユニットを外す方が大変で「SVSインフィニティ用プラー」が必要不可欠です。
純正スプールのSVSユニットを外さずそのまま残しておきたいなら、アベイルかKTFのSVSユニット無しのスプールを別途入手した方が、手間なく簡単にマグネットブレーキ化できるでしょう。
こんな人におすすめ
- メタニウムやバンタムをマグネットブレーキ化したい方
- ボート等の利用が多く近距離〜中距離で巻物や撃ち物を多用される方
- 低価格で手軽にカスタムしたい方
マグネットブレーキ化してもメタニウムやバンタムをそのまま使い続けたいという需要が一定層あると思います。
SVSによるバックラッシュの不安やラインが膨らむ現象に悩んでいたり、軽量ルアーに対応したい場合はマグネットブレーキ化が効果的で、それをシマノのリールで実現できる便利なパーツです。
また、ボートの利用が多く飛距離を必要としない釣りにもかなりおすすめできます。
リールカスタムは高額な費用がかかりますが、T-DesignはSVSを外してユニットを取り付けるだけなので、リーズナブルに導入できるのも良いですね。
多様化されている現代のバスフィッシングにおいて、シマノを使っている人にとってはかゆいところに手が届く製品です。
まとめ
今回はT-Designのシマノ20メタニウム/22バンタム専用のマグネットブレーキについてインプレしました。
シマノのリールを簡単にマグネットブレーキ化できる素晴らしいアイディアの製品だと思います。
20/22/23メタニウムや22バンタムをマグネット化しようと検討している方がいましたら、この記事を参考にしてみてください。