2019年の春にバンタム160ML-Gを購入して早くも半年以上が経ちました。
その後このロッドで数々の魚を釣り上げ、グラスコンポジットの特性や使用感が分かってきたので、類似番手の160Mとの違いを交えてインプレしたいと思います。
6.0ftのショートレングスとグラスコンポジットがもたらすメリット
160ML-Gはシマノのバンタムブランドがバス釣りの原点回帰をうたって、2018年に追加された6フィートレングスの2本のうちのグラスコンポジットモデルの方で、160Mの兄弟分にあたるショートロッドです。
あのイヨケンさんがプロデュースし、山木プロも大絶賛されていたモデルです。
現在のバスフィッシングはロングロッドが主流ですが、6フィートのショートレングスは野池や小規模なフィールドで取り回しが良く、巻物ならこの1本で幅広いルアーを使うことができます。
ショートロッドでグラスコンポジットというモデルは今までありそうで無かったモデルとなり、技術が発展した現代だらこそ作ることができた少しマニアックなロッドだと思いました。
ちなみに、グラスコンポジットとはカーボンとグラスを組み合わせて作る製法で、カーボンとグラスのいいとこ取りをしたようなロッドのこと。巻物系のルアーのキャストがしやすく、食い込みの良さと魚をバラシにくいというメリットがありますが、逆に感度が落ちるというデメリットもあります。
以前にもレビューした160Mは撃物から巻物まで両立するバーサタイルモデルでしたが、この160ML-Gは巻物に特化したバーサタイルモデルとなっています。
Bantam 160ML-G スペック
スペックを見る限りでは160Mとほぼ同じで、テーパーがRかRFかの違いと160ML-Gは適合ルアーウェイト5g〜という表記になっています。
また、先径も160Mと同じく2.1と太めに作られていますので、MLにしてはパワーがあるロッドに仕上がっており、実際に使ってみた感じではMパワーに近い印象がありました。
SHIMANO TVでも紹介されていますので良かったら見てみてください。
160ML-Gと160Mの違いを比較
160ML-Gと160Mの違いは、基本的にブランクスに使用している素材がカーボンかグラスコンポジットかの違いで、スペックを見ない限り見た目ではほぼ同じロッドです。若干中間のガイドの位置が違うくらいでしょうか。
この160ML-Gは、カーボン含有率62.9%と表記されていることから、グラスコンポジットの中でも少しカーボン寄りに仕上がっていることが分かり、グラスのダルさとカーボンのシャープさを持ちながらもレギュラーテーパーでしなやかに曲がる…という絶妙なバランスのロッドになっていると思いました。
160ML-Gと160Mの硬さの違いを比較するため、参考にガンタレル(70g)を吊るしてみました。
160Mは70gのガンタレルではほとんど曲がることがなく、実際に釣り場でも無理しない程度であれば投げることができます。
それに対して160ML-Gはティップが大きく曲がり、同じ6フィートレングスでもカーボンとグラスコンポジットはこれだけ硬さに違いがあることが分かります。
ロッドの重さも試しに測ってみると…
2本共に公式の表記とほぼ同じということが分かりました、160ML-Gの方が少し重いようですが実際使用したときの重さの違いは全く分からない程度です。
160ML-Gはカーボンロッドのように扱うとグラスの特性が使いにくく感じるかもしれませんが、慣れれば巻物のキャストが抜群に良く、ベリーからバッドにかけてしっかりと張りがあり、大物とのやり取りでも余裕で取り込むことができます。
使用できるルアーもクランクはもちろん、チャター、スピナーベイト、シャッドまで1/4〜1/2程度の巻物なら幅広く扱うことができます。
巻物は160ML-G、ジグやテキサスは160Mと使い分けたり、この2本があればフィネスやビッグベイト以外なら何でも出来てしまうのではないだろうか。
まとめ
160ML-Gに19アンタレスHGを付けて使っていますが巻物では最高の組み合わせです。
撃物も取り入れたバーサタイル性能だけで考えると160Mに軍配が上がりますけど、160ML-Gは160Mよりも巻物が投げやすく兄弟分として相応しいロッドだと思いました。
また、グラスコンポジットとしては張りがある方だと思うので、軽いフットボールジグやライトテキサスくらいだったら160ML-Gでも問題なく扱えるのではと思います。
巻物用のショートロッドが希望で、狙ったところに正確に送り込めるアキュラシーの良さとボートやフローターでの取り回しのよさを求めるなら、おすすめできる1本です。