21スコーピオンDCを実釣で使ってきましたのでインプレします。
スプール幅25mmのMGLスプールにDCを搭載したことで密かに注目されている21スコーピオンDC。
当方21アンタレスDCも所有していますが、新しくなったスコーピオンDCの性能が気になり、XGモデルを購入して使用感を確かめてみました。
今回は、飛距離は飛ぶのか?新しいI-DC5の性能は?バックラッシュはしないのか?などに集点をおいて、このリールの良し悪しをお伝えできればと思います。
検討されている方がいましたら、購入の際の参考にしてみてください。
この記事の内容
結論:可もなく不可もなく優秀なDCリール
21スコーピオンDCを使ってまず思ったことは、I-DC5の性能が格段に上がっています。
遠投での飛距離は体感で20SLX DCよりも飛びますし、外部ダイヤル4とWモードではノーサミングでのキャストが可能なほどバックラッシュに強いリールです。
また、外部ダイヤル1や2でもブレーキが良く効き、他機種のI-DC5より調整幅が狭くなっているように感じましたが、風や場所など状況が刻一刻と変化する中でDCブレーキがしっかり効くのはメリットが大きいと思いました。
スプール幅25mmは太系を巻いてロングキャストしても目減りが少なく、どのキャスト範囲でも安定したリトリーブスピードを確保できます。
軽いルアーはやはり向きませんでしたけど、1/4oz前後のルアーなら問題なくキャストでき、MGLスプールのおかげで立ち上がりの悪さも抑えられている印象でした。
特別優れた性能があるわけではありませんでしたが、バスはもちろんソルト含めオールラウンドに使えるDCリールです。
21スコーピオンDC インプレ・レビュー!
スペックはシマノのホームページに載っていますので省略して、ここからは釣り場で使用した意見を細かく述べていきます。
デザインや外観
2017年の旧モデルの黒系から、シルバーに赤をアクセントとしたデザインになりました。
むかし人気だった11スコーピオンDCを思い出すような外観ですね。
レベルワインダーやクラッチには樹脂が使われていて多少チープ感はあるものの、この価格帯のリールとしては頑張っている方だと思います。
また、メカニカルブレーキにはスコーピオンのロゴが刻印されており、ロゴが主張しすぎない点も良いですね。
飛距離・キャストフィール
肝心の飛距離は、数あるDCリールの中で上位に入るほど良く飛ぶリールです。
幅25mmのスプールを物ともせずぐんぐん飛距離が伸びます!
ワイドスプールはレベルワインダーとの抵抗感で飛距離が落ちるんじゃないかと思っていたんですが、この辺は22mmとあまり変わらなかったのは意外でした。
ただ、幅19mmのナロースプールの方がもっと飛ぶので、飛距離を目的としてこのリールを選ぶことはなく、トラブルレスに特化したリールと思っていただいた方が良いです。
巻き心地・パーミング
21スコーピオンDCで意外に良かったのが巻き心地です。
真鍮のマイクロモジュールギアを搭載したので当たり前かもしれませんが、非常に滑らかでシルキーな巻き味です。
また、ボディ全体が低く抑えられているためスプールに親指が届きやすくサミングやパーミングがしやすかったです。
最近はナロースプールばかり使っていたせいか、幅25mmもあるスプールを親指で抑える感触は少し新鮮でした。
ノーサミングも可能なI-DC5を搭載
I-DC5は内部ダイヤルにPE・N・F、外部ダイヤルに1・2・3・4・Wのモードが用意されています。
内部ダイヤルをFに設定して、外部ダイヤルを4とWではノーサミングでのキャストが可能です。
20SLX DCでノーサミングキャストしようとした場合、外部ダイヤル4に設定してメカニカルブレーキを少し閉める必要がありましたが、21スコーピオンDCは0ポジションでノーサミング可能です。
また、4とWはほとんど変わらないので、Wは正直あまり意味のないモードのように思いました…
更に外部ダイヤル1でもブレーキが良くかかるため、意外と使えるモードとなっています。
3/8ozクラスのルアーを快適にキャストしようとすると外部ダイヤル2が一番扱いやすく、ルアーの重さや状況に合わせて1〜3を使い分けることになるでしょう。
買って良かった点・悪かった点
良かった点
- 外部からブレーキ調整が可能で設定に悩まない
- バックラッシュが減りトラブルフリー
- 豊富なラインキャパシティ
I-DC5は外部ダイヤルで簡単にブレーキ設定ができるので設定に悩むことはありません。
DCの性能も上がってバックラッシュに強くなり、シビアな状況下でもトラブルフリーに扱えたことが21スコーピオンを選んで最も良かった点と言えますね。
また、ラインキャパが多いDCリールは少なく、太糸やPEを巻く用途にはぴったりでした。
悪かった点
- 内部ダイヤルが調整しにくい
- 左右対象型のクラッチレバー
- 軽いルアーは苦手
21スコーピオンDCで気に入らなかった点は内部ダイヤルの位置です。
あまり触らない部分なのでそこまで問題はないのですが、サイドプレートの隠れた位置にあってかなり動かしにくいと思いました…
また、クラッチは左右対象型のレバーで押した感触が安っぽく、あまり良いものとは言えません。
個人的には20メタニウムなど普通のクラッチレバーの方が押しやすいですね…
そしてDCリールの宿命ですが、スプールが重い関係で軽いルアーが苦手だったり、用途が限られるデメリットも出てきます。
21スコーピオンDCはこんな人におすすめ
バス釣りで21スコーピオンDCを検討している方は、20SLX DCと迷う方も多いのではないでしょうか。
21スコーピオンDCは2万円台後半と安くはなく、DCに絞らなければ18バンタムMGLや19スコーピオンMGLも買える価格帯です。
コスパ重視で選ぶなら20SLX DCで間違いないですが、DCとラインキャパが必要という方でない限り21スコーピオンDCを選ぶメリットは少ないと思います。
そのため、トラブルレス性能に加えてラインキャパも欲しいという人には、特におすすめできるのではないでしょうか。
まとめ
今回は21スコーピオンDCについてインプレしました。
DCの性能は間違いなく進化しており、MGLスプールとの組み合わせで飛距離も良く飛び、総合的に見て優秀なDCリールです。
アンタレスDCやカルコンDCなど上位機種には太刀打ちできませんが、釣りをする上で必要十分な性能を発揮してくれます。
購入を検討されている方がいましたら、この記事を参考にしてみてください。